3. 編集・ツール・ワークフロー
3. 編集・ツール・ワークフロー#
Q&A に慣れたら、いよいよ編集・実装へ進みます。ここは講演の Tip #2, #3, #4 に相当する、ツール活用の領域です。
3.1 組み込みツールの 2026 年版#
Boris 氏が紹介した 12 種類の組み込みツールは、2026 年にはさらに強化・追加されています。
講演当時から存在するもの: - bash (シェル実行) - file search / file listing / file read / file write - web fetch / web search - TODOs (TodoWrite ツール) - sub-agents (Agent ツール)
2026 年に新規追加または大幅強化:
- Skill ツール — /init, /review, /security-review などの内蔵コマンドを、Claude が自律的に判断して起動
- Computer Use — スクリーンショット経由の GUI 操作 (4 章で詳述)
- Schedule — /schedule でクラウド実行 (9 章で詳述)
- Notebook 編集 — Jupyter ノートブックの対話的編集
- Tool Search — MCP ツールの遅延ロード (コンテキスト削減率最大 95%)
3.2 Tip #3: チームのツールを教える — MCP 時代#
元講演時点で MCP は始まったばかりでしたが、2026 年 4 月時点で MCP エコシステムは爆発的に拡大。50+ の人気 MCP サーバーがあり、プラグインマーケットプレイスには公式・コミュニティ製合わせて 2,500 以上のサーバーが登録されています。
MCP サーバーの追加 (講演時と同じ):
実際によく使われる MCP サーバー (2026 年版):
| カテゴリ | 代表 MCP サーバー | 用途 |
|---|---|---|
| GitHub | github (公式) |
Issue/PR 管理、コード検索 |
| ブラウザ | playwright (Microsoft 公式) |
E2E テスト、スクリーンショット |
| データベース | postgres / supabase |
自然言語クエリ |
| ドキュメント | context7 (Upstash) |
ライブラリの最新ドキュメント取得 |
| チャット | slack (公式) / discord |
メッセージ投稿、コンテキスト取込 |
| モノリポ | jira-confluence |
スプリント/仕様書連携 |
| セキュリティ | semgrep |
リアルタイム脆弱性検出 |
重要な新機能 — Tool Search:
MCP サーバーを複数追加するとコンテキストを圧迫していましたが、2026 年は MCP Tool Search によりツールが遅延ロードされ、Claude が必要に応じて検索して呼び出す仕組みになりました。MCP 追加のコストが大きく下がっています。
3.3 Tip #4: タスクごとのワークフロー#
講演で示された 4 つのプロンプトパターンは 2026 年も有効です。加えて新しいパターンが追加されました。
パターン 1: 提案 → 選択 → 実装#
パターン 2: 拡張思考 + xhigh effort#
Identify edge cases not covered in @app/tests/signupTest.ts,
then update the tests to cover these, think hard
2026 年拡張: /effort xhigh と組み合わせると Opus 4.7 の深い推論が引き出せる。
パターン 3: 短縮形プロンプト#
パターン 4: 並列サブエージェント#
★ パターン 5 (2026 年新規): Plan Mode#
または、起動時に --plan オプション。書き込み前に、必ず設計書を出力して承認を求める 読み取り専用モード。AI エージェントの典型的失敗 (「理解する前に書き始める」) を防ぐために、2026 年に定着した運用パターンです。Gemini CLI が先駆けて実装し、Claude Code も類似のアプローチ (Plan subagent と explicit 計画プロンプト) を採用しています。
★ パターン 6 (2026 年新規): Rewind#
作業中に「大きく間違えた」と気付いたら /rewind で会話とコード変更をまとめてアンドゥできます。Esc Esc の強化版。
3.4 フィードバックループ — 講演の教えは今も王道#
Boris 氏の最重要メッセージ: 「検証手段を渡して反復させよ」 は 2026 年も健在です。むしろ、2026 年の Hooks (5 章で詳述) により、この反復を自動化できるようになりました。
古典的なフィードバックループの例: - ユニットテスト → 失敗したら修正 → 再実行 - Puppeteer でスクリーンショット → 見た目の差分 → 修正 - Lint → エラー箇所を修正
2026 年: Hooks による自動化 (詳細は 5.4 章):
// ~/.claude/settings.json
{
"hooks": {
"PostToolUse": [{
"matcher": "Edit|Write",
"hooks": [{ "type": "command", "command": "npm test --bail 2>&1 | tail -20" }]
}]
}
}
これで Claude がファイルを編集するたびに自動でテストが走り、結果が次のターンのコンテキストに戻されます。「Claude が anticipatory (先回り) になる」と報告されている挙動で、元講演のフィードバックループ思想の完成形です。